Column

コラム

基幹システム連携でコストダウンする方法とは?具体策と進め方を解説

コストダウン

基幹システム連携でコストダウンするには、二重入力の多い業務から優先して連携し、つなぐデータや方式を必要な範囲に絞ることが重要です。受注や在庫、売上のデータを複数のシステムへ手作業で転記していると、入力の人件費に加えて、ミスの修正や部門間の確認にも時間を取られてしまいます。

一方で、連携の範囲を広げすぎると開発費や保守費がかさみ、かえってコストが増えるケースもあるため、費用対効果を見極めた進め方が必要です。

本記事では、基幹システム連携でコストダウンできる理由と、費用対効果を高める具体的な方法を、流通・小売業の情報システム担当者や経営企画の担当者に向けて解説します。連携の範囲や優先順位を決める際の参考にしてください。

基幹システムの刷新・導入なら

流通業向け基幹システム「基幹船」

基幹船
  • 700名以上のエンジニアによる幅広い対応
  • オフショア開発により低コストでのカスタマイズを実現
  • 多彩なシステムと連携可能

基幹システム連携とは

基幹システム連携とは、販売・在庫・購買などを管理する基幹システムと周辺の業務システムをつなぎ、同じデータを自動で受け渡して共有する仕組みのことです。流通・小売業では、次のようなシステムとの連携が代表的です。

  • ECサイト:受注データや在庫数の受け渡し
  • POSレジ:店舗の売上データの取り込み
  • 会計システム:仕入や売上、買掛にかかわる仕訳データの受け渡し
  • 倉庫管理システム:入出荷指示や在庫データの同期

連携の方式には、API(システム同士がデータをやり取りするための窓口)を通じて随時データを受け渡す方法や、CSVファイルを決まった時刻にまとめて取り込む方法などがあります。システム同士がつながっていれば、1か所で入力したデータが他のシステムにも反映されるため、手作業での転記や照合が不要です。

なお、基幹システムの種類や役割については、基幹システムの種類は6つ!代表的なシステムを一覧表で紹介しますで整理しているので、あわせてご覧ください。

基幹システム連携でコストダウンできる理由

基幹システム連携は、入力作業の人件費だけでなく、ミスの修正や在庫ロス、ツールの利用料まで、さまざまなコストの削減につながります。

  • データ入力の工数を削減できる
  • 入力ミスと修正作業を減らせる
  • 部門間の確認作業を減らせる
  • 在庫の過不足を抑えられる
  • 重複するシステムを整理できる

データ入力の工数を削減できる

基幹システム連携でコストダウンできる代表的な理由は、データ入力の工数を削減できることです。システムが分かれたままだと、同じ受注や在庫のデータを担当者がシステムごとに入力し直す必要があり、その作業時間がそのまま人件費になるためです。

たとえば、ECサイトで受けた注文を基幹システムへ手入力している場合、連携すれば受注データが自動で取り込まれます。店舗のPOSデータの集計や、会計システムへの仕訳入力も同様に、転記作業そのものをなくすことが可能です。

入力にかかっていた時間を削減できれば、担当者を発注の見直しや顧客対応など、利益につながる業務へ振り向けられます。

入力ミスと修正作業を減らせる

入力ミスと修正作業を減らせることも、基幹システム連携がコストダウンにつながる理由の1つです。手入力では数量や単価の打ち間違い、商品コードの取り違えを完全には防げず、ミスが見つかるたびに確認や修正の手間が発生するためです。

誤った数量で出荷した場合は、再配送や返品処理、取引先へのお詫びなど、修正以外の対応コストも生じます。連携によってデータを自動で受け渡せば、転記の段階で起こるミスはなくなります。

請求金額や在庫数が合わないときの原因調査にかける時間も減らせるため、締め作業の負担が軽くなる点も利点です。

部門間の確認作業を減らせる

基幹システム連携では、部門間の確認作業を減らせる点もコスト削減につながります。部門ごとに別のシステムやExcelでデータを管理していると、どれが最新の数字かわからず、電話やメールで確認し合う手間が日常的に発生するためです。

営業担当が倉庫に在庫を問い合わせたり、経理が購買部門に仕入金額を確認したりする作業は、1件ごとは短くても積み重なると相応の工数です。連携によって各部門が同じ最新データを参照できれば、問い合わせをしなくても自分で状況を確認できます。

確認待ちで業務が止まる時間も減るので、取引先への回答も早くなります。

在庫の過不足を抑えられる

在庫の過不足を抑えられることも、基幹システム連携でコストダウンできる理由です。販売データと在庫データがつながっていないと、売れ行きの変化に発注が追いつかず、欠品による販売機会の損失や、売れ残りによる廃棄・値下げが発生しやすいためです。

たとえば、POSの売上データを基幹システムへ取り込み、在庫数と照らし合わせて発注量を決めれば、実際の販売状況に合わせた発注が可能です。ECサイトと店舗の在庫情報を共有すれば、一方で余っている商品を他方で販売することもできます。

在庫を適正な量に保てれば、欠品と余剰在庫の両方による損失を抑えられるうえ、保管にかかるスペースや費用も減らせます。

重複するシステムを整理できる

基幹システム連携を機に、重複するシステムを整理できる点もコストダウンにつながります。部門ごとに独自にツールを導入してきた企業では、同じような機能をもつシステムを複数契約していることがあり、その分の利用料や保守費が二重にかかっているためです。

たとえば、営業部門と購買部門が別々の在庫確認ツールを使っている場合、基幹システムに在庫情報を集約すれば、どちらかのツールを解約できる可能性があります。

連携の設計にあわせて社内のシステムを棚卸しし、役割が重なるツールを統合すれば、利用料や保守費を見直せます。

基幹システムの刷新・導入なら

流通業向け基幹システム「基幹船」

基幹船
  • 700名以上のエンジニアによる幅広い対応
  • オフショア開発により低コストでのカスタマイズを実現
  • 多彩なシステムと連携可能

基幹システム連携でコストダウンする方法

基幹システム連携は、つなぎ方によって費用対効果が変わります。開発費と保守費を抑えながら削減効果を高めるための方法を、7つ紹介します。

  • 二重入力が多い業務から連携する
  • 連携するデータと範囲を絞る
  • 必要以上のリアルタイム連携を避ける
  • 片方向の連携から始める
  • データの管理元を統一する
  • 既存機能や連携サービスを活用する
  • 運用・保守費を含めて比較する

二重入力が多い業務から連携する

基幹システム連携を進める際は、二重入力が多い業務から優先して連携しましょう。すべての業務を一度につなごうとすると開発費がかさむうえ、削減効果の小さい連携にも同じように費用をかけてしまうためです。

具体的には、業務ごとに1か月あたりの入力件数と、1件あたりの作業時間を調べます。件数が多く作業時間も長い業務ほど連携による削減効果が高いため、優先順位の上位に置きましょう。

削減できる工数を金額に換算しておけば、開発費と比べて投資を回収できるかどうかも判断しやすくなります。

連携するデータと範囲を絞る

連携するデータと範囲は、必要なものに絞りましょう。連携する項目やシステムが増えるほど、開発費だけでなく、仕様変更やトラブル時の保守費も膨らむためです。

たとえば、会計システムには仕訳に必要な金額と勘定科目だけを渡し、商品の詳細情報までは連携しないといった判断ができます。月に数件しか発生しない処理は、無理に連携せず手作業で対応したほうが安く済む場合もあります。

連携の要否は「なくなると業務が回らないか」を基準に判断するのが、範囲を絞り込むコツです。

必要以上のリアルタイム連携を避ける

即時反映が不要な業務では、必要以上のリアルタイム連携を避けましょう。リアルタイム連携は、通信の監視やエラー時の再送処理まで作り込む必要があり、一定時間ごとにまとめて処理する方法より開発費と保守費がかかりやすいためです。

ECサイトの在庫数のように売り越しを防ぐために即時反映が必要なデータもあれば、会計システムへの仕訳データのように日次の取り込みで足りるデータもあります。業務ごとに「いつまでに反映されていればよいか」を決め、夜間の一括処理やファイル連携で足りる部分は低コストな方式を選びましょう。

反映のタイミングを業務に合わせて使い分けることで、必要な場面の速さを保ちながら全体の費用を抑えられます。

片方向の連携から始める

基幹システム連携は、まず片方向の連携から始めましょう。双方向の連携では、両方のシステムでデータが更新された場合の優先順位や、更新が衝突したときの処理まで設計する必要があり、開発とテストの負担が増えるためです。

具体的には、POSから基幹システムへ売上データを送る、基幹システムから会計システムへ仕訳データを送るといった、一方向の流れから着手します。双方向の連携は、ECサイトとの在庫のやり取りなど、本当に必要な箇所に限定するのが基本です。

片方向の連携で効果を確認してから範囲を広げれば、手戻りを防ぎながら段階的に投資できます。

データの管理元を統一する

連携の前に、データの管理元を統一しましょう。品目や取引先などのマスタを複数のシステムでそれぞれ登録していると、コードや名称が食い違い、連携したデータが正しく結びつかなくなるためです。

たとえば、商品マスタは基幹システムで登録し、ECサイトやPOSには基幹システムから配信する、というように登録元を1つに決めます。マスタの管理元がはっきりしていれば、新商品の登録や価格改定も1回の作業で各システムに反映できます。

反対に、管理元が曖昧なまま連携すると、不整合を見つけるたびに手作業で修正することになり、連携で減らしたはずの工数が戻ってしまう点に注意が必要です。

既存機能や連携サービスを活用する

連携の仕組みを作る際は、既存機能や連携サービスを活用しましょう。すべてを個別開発すると初期費用がかさむうえ、接続先のシステムが仕様を変更するたびに改修費がかかるためです。

具体的には、基幹システムや接続先のシステムに標準で用意されているAPIやファイル取り込み機能を優先して使います。複数のシステムをつなぐ場合は、データ連携ツールを使えば、個別にプログラムを作らなくても設定で連携できる場合もあるので、候補に入れておきましょう。

標準機能や連携ツールを使えば、仕様変更への対応を提供元に任せられる部分が増え、将来の改修費を抑えられます。

運用・保守費を含めて比較する

連携方法を選ぶ際は、運用・保守費を含めて比較しましょう。連携は稼働後もエラーの監視や接続先の仕様変更への対応が続き、開発費だけで判断すると、数年間の総コストが想定を上回ることがあるためです。

比較の際は、次のような費用も見積もりに含めます。

  • 連携エラーの監視と、エラー発生時の復旧対応
  • 接続先システムのバージョンアップや仕様変更に伴う改修
  • 連携ツールやクラウドサービスの月額利用料

初期費用が安くても保守費が高い方法もあるため、複数年の総コストで判断することが重要です。ベンダーに見積もりを依頼する際も、保守の範囲と費用を分けて提示してもらいましょう。

流通・小売業のシステム連携なら「基幹船」

弊社ブライセンの「基幹船」は、発注・仕入・在庫・棚卸・買掛管理などの業務を1つのシステムに統合できる、流通業向けの基幹システムです。主な機能は次のとおりです。

  • 発注:店舗・本部発注、発注承認、自動発注との連携
  • 仕入・返品:伝票作成、欠品予定や納品エラーのチェック
  • 移動・廃棄:店間移動の申請・承認、在庫調整
  • 買掛・支払:請求照合、買掛残高照会、支払業務
  • 棚卸:棚卸スケジュールの管理、営業中棚卸

基幹船はモジュール化された設計で他システムと連携しやすく、需要予測型の自動発注を備える「B-Luckスイート」や、倉庫管理システム「COOOLa」など弊社のシステムとつなげられます。とくにCOOOLaとはシステム同士の親和性が高く、連携のための開発コストや導入の手間を抑えながら、実在庫と帳簿在庫を同期させることが可能です。会計システムなど外部システムとの連携にも対応しています。

また、企業ごとに異なる業務プロセスに合わせたカスタマイズが可能で、オフショア拠点を活用してカスタマイズ費用を抑えられる点も特長です。課題のヒアリングから、カスタマイズを含めた提案、デモでの確認まで弊社が伴走するため、連携範囲の絞り込みから相談できます。

まとめ

基幹システム連携は、入力工数やミスの修正、部門間の確認作業を減らし、在庫の過不足や重複するツールのコストまで見直せる取り組みです。

ただし、つなぐ範囲を広げすぎると、開発費や保守費がかえって増える点には注意が必要です。二重入力が多い業務から優先し、連携するデータや方式を必要な範囲に絞ったうえで、運用・保守費を含めた総コストで判断することが、確実なコストダウンにつながります。

弊社の「基幹船」は、発注から買掛までの業務を統合し、B-LuckスイートやCOOOLa、会計システムなどとの連携にも対応しています。どの業務から連携すべきか迷っている段階でも、お気軽にご相談ください。

この記事の監修者

林 亨

林 亨

はやし とおる

株式会社ブライセン 物流流通本部 
流通営業部

監修者の詳細プロフィールを見る
お問い合わせ
お問い合わせ

当システムにご興味のある方は
以下リンクのフォームより
お問い合わせ等いただけます。

受付時間 平日9:00~17:00

電話03-6264-7226

お問い合わせ お役立ち資料